2001年世界選手権旅日記


                  


 この日から新たな階級が始まり、14階級での戦い。試合開始が9時と早い。前夜、ブルガリア料理をたくさん食べてしまったので、この日の朝食はセーブ。同室の宮崎さんにパン2切れを持ってきてもらうことにした。その間にシャワーとホームページのアップロード。この日は2度目のトライでつながった。いつも「接続」をクリックしたあと、「つながってくれ」と祈っている。

 この日も女子が好調を続ける一方で、男子は苦戦続き。69kg級の宮田はイラン相手に前半をリードし、「これはいける」と思ったのも束の間。延長で決勝ポイントを挙げられ黒星。世界は厳しいということか、それとも日本が弱いのか。デフェンスの弱さを感じる。後半、あるいは終盤にポイントを取ってスタミナでは優っているように見えるが、相手は逆転されない程度に手を抜いてスタミナを温存しているための現象としか見えない。

 先行逃げ切りの瞬発力、もしスタミナ勝負をかけるのなら第1ピリオドで絶対にポイントをやらない守りの強さが必要に思う。バルセロナ五輪で銅メダルを取った赤石光生は、その五輪の6試合でパーテールポジションからの失点は1点もなかった。シドニー五輪で銀メダルを取った永田克彦は、準決勝のロシア戦を第1ピリオドを0点で押さえ、コンタクトルールに勝っての勝利だった。攻撃レスリングも必要だが、日本がまず取り組むべきは、守りなのではないかと感じる。

 女子では、浜口京子が、勝ちながらも途中であわやフォール負けのピンチ
(写真右)。技の自滅。一昨年、昨年にカナダのノードハゲン(ことしは68kg級に出場)とやった時も、自滅といえるような技でポイントを奪われている。オリンピックまでの課題になりそう。

 それにしても長い。9時に始まって終了が2時半。次のセッションは4時開始。ホテルへ戻り、胃袋に食事を流し込み、記録の送信。アクセス・ポイントにつながったが、速度が遅く、時に止まっているようにも思える。ストレスで髪が多く抜けそう。そうでなくても、横森女史をからかうたびに、脳天の薄くなっているところへパンチか平手打ちが飛んでくるのだから…。

 午後の部で清水美里が敗れる
(写真左)。日本からの応援団も無念そう。サンダースとの試合に集中して、燃え切ってしまった面があるという。世界一になるには、単に世界チャンピオンより強い実力を持てばいいものではない。あらゆる状況でも気力を持ち続け、勝ち抜くだけの強さが必要と痛感。

 このセッションは比較的早く終わった。時間的な余裕があると思われたが、またまた通信事情の悪さにひっかかり、すべて終わったのは10時すぎ。11時から記者の人たちとロビーのバーで飲む予定だったが、みんな疲れていると見えてキャンセル。朝まで熟睡。




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