堀 内 岩 雄 (ほりうち・いわお)



 1964年東京五輪での金メダル獲得へ向けて盛り上がっていた日本レスリング界。五輪前年の1963年世界選手権フリー・ライト級で優勝し、そのムードをいっそう盛り上げた。世界選手権初出場で優勝するあたりに、当時の日本レスリングの強さがうかがえる。

 しかし東京五輪では銅メダル。もっとも試合では負けていない。当時のバッドマークシステムという方式は、持ち点が0になったら終わり。判定勝ちでも「マイナス1」となり、5回戦で判定勝ちしたあと、持ち点がなくなった。4勝1引き分けという内容で無念の3位。

 日本レスリングが金5個をとり、「金でなければメダルでない」とまでいわれた中で、存在感が薄れてしまったのは無念。その後、1966年世界選手権でも銀メダルを獲得し意地を見せた。

【生年月日、出身】1941年12月9日、富山県出身

【所 属】日大

【全日本選手権成績】62年=3位、63年=優勝、64年=優勝

【五輪・世界選手権成績】63年=優勝、64年東京五輪=3位、65年=6位、66年=2位(以上フリー・ライト級)


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