花 原 勉(はなはら・つとむ)



 柔道が伝統の日本では、体の小さな選手が当時階級制でなかった柔道からレスリングに転向することが多かった。体力と格闘能力にすぐれた彼らは、レスリングの軽量級で力を発揮。花原は「体の小さな自分でも柔道の大男と対等の試合ができた。体重、体格に差がないレスリングで、負けるはずがない」と自信を持ち、同じ柔道からの転向組の市口政光とともに、東京五輪で金メダルを獲得した。

 その後、日本レスリング界にさん然と輝く伝統を築いた日体大の礎ともなった価値ある金メダル獲得だった。

【生年月日、出身】1940年1月3日、山口県出身

【所 属】山口・豊浦高〜日体大

【全日本選手権成績】60年=優勝、62年=優勝、63年=優勝、64年=優勝(以上グレコ・フライ級)、65年=優勝、67年=2位(以上グレコ・バンタム級)

【五輪・世界選手権成績】61年=6位、64年東京五輪=優勝(以上グレコ・フライ級)、67年=3位(グレコ・バンタム級)

 

《前ページへ戻る》 inserted by FC2 system