自衛隊でアジア大会壮行会
【2010年10月31日】



 レスリングで5選手のほか、ボクシング、近代五種、水泳、射撃、重量挙げで計18選手(役員9選手)をアジア大会に送る自衛隊の壮行会が10月30日、創立49周年記念行事とともに行われた。(右写真=ステージに並んだレスリングの選手・役員ほか)

 出場選手・役員を代表して伊藤広道レスリング班監督(日本代表チーム男子グレコローマン監督)が「日ごろ鍛えぬいた成果を発揮し、堂々と日の丸を揚げられるよう闘いたい」とあいさつした。

 自衛隊のレスリングは、2002年大会は1選手(グレコローマン66kg級・飯室雅規)のみ、2006年は2選手(フリースタイル55kg級・田岡秀規、飯室)の出場にとどまっていた。金メダル獲得は1986年大会グレコローマン52kg級の宮原厚次と同90kg級の森山泰年以来、フリースタイルでは1982年大会の48kg級の入江隆以来、取っていない。

 今回は出場選手の増加もさることながら、女子48kg級の坂本日登美や男子フリースタイル66kg級で昨年世界3位の米満達弘ら金メダルを狙える選手がそろっている。

 坂本は「初めてのアジア大会出場。オリンピックにつながる大会になると思うので優勝したい。世界選手権で48kg級で闘ってみて、外国人は組み手がうまいことを感じた。攻めすぎるとカウンターを受けるので、1ポイントでもいいから確実に取り、1点を大事にする闘いをしたい」と話した。

 報道陣からは、先日公表した元自衛隊選手の小原康司さんとの結婚に質問が集中。夫は間もなく体育学校を離れ、他の地域の部隊勤務になる予定だが、「私のために和光市(ふだんの練習場所)に住まいを構え、長距離通勤してくれることになりました。支えてくれる人ができて、安心感が違います」とのこと。2012年ロンドン五輪まで全面的にサポートしてくれる夫のためにも金メダル獲得を誓った。

 結婚指輪は現在製作中で、アジア大会には間に合わない。今回の表彰台では、右手に金メダル、左手薬指に指輪を見せてくれることはないが、来年の世界選手権で実現したいところだ。
(左写真=アジア大会に出場する自衛隊選手・役員ほか。小池百合子・元防衛大臣も激励に駆け付けた=後列左から5人目)



■米満達弘「世界選手権では初戦敗退だったので、今回は必ず金メダルを取りたい。自分の力を100パーセント出せれば、結果はついてくると思う」

■男子グレコローマン66kg級・藤村義「世界選手権は1回戦で敗れた。アジア大会では最低でもメダルを取る。戦略の反省もあるが、それ以前に、スタンド、グラウンドとも攻撃力も防御力も身につけたい」

■同74kg級・鶴巻宰「世界選手権をけがのために棄権した。その分まで、アジア大会では金メダルを取る。スタンドの攻撃力をつける練習と、グラウンドの最後の守りの練習に力を入れてきた」

■同120kg級・新庄寛和「メダルを狙います。課題のローリングは、まだ外国選手には通用しない。アジア大会で必ず出せるようにしたい」

 

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