2010年世界選手権 男子グレコローマン展望


55kg級 60kg級 66kg級 74kg級 84kg級 96kg級 120kg級

 【55kg級】
 2008年北京五輪は5位に終わったが、世界選手権を4連覇中のハミド・スーリアン(イラン=
右写真)を周囲が追う展開。北京五輪王者で、けがの治療から復帰したナジル・マンキエフ(ロシア)は今年の欧州選手権で2位。その後、調子を上げているか?

 昨年欧州王者で世界8位のジャニ・ハアパマエキ(フィンランド)、昨年世界2位で今年のワールドカップ個人優勝のロマン・アモヤン(アルメニア)、欧州2位でゴールデンGP決勝大会優勝のペテル・モドス(ハンガリー)なども打倒スーリアンの実力は十分。北京五輪2位で昨年世界3位のロフシャン・バイマロフ(アゼルバイジャン)は出場せず、同国からは今年の欧州王者のエルチン・アリエフが出場。、

 長谷川恒平(日本)も、昨年のアジア&ゴールデンGP決勝大会の王者であり、今年もゴールデンGP決勝大会2位と実力をキープ。力を出し切ればスーリアンの壁は乗り越えられるはず。アジアからは昨年世界7位で、今年のアジア王者のチョイ・ギュジン(韓国)がどこまで上位に食い込むか。

 2年連続パンアメリカン王者のグスタボ・バラート・マリン(キューバ)も、グレコローマン王国の意地を見せられるか。

2006−10年主要国際大会成績(pdfファイル)



 【60kg級】
66kg級へのアップも予想された2008年北京五輪&2009年世界王者のイスラムベク・アルビエフ(ロシア=
右写真)が、この階級に出場見込み。当然、優勝候補の最右翼。今年の欧州選手権とゴールデンGP決勝大会を制したハサン・アリエフ(アゼルバイジャン)が追う展開。

 ゴールデンGP決勝大会2位のエウセビウ・ディアコヌ(ルーマニア)は出場せず、若手が出場。世代交代か? 欧州2位のコンスタンチン・バリチキ(ウクライナ)ら欧州勢がどこまで食い込めるか。

 アジアからは、昨年世界2位のディルショド・アリポフ(ウズベキスタン)は出場せず、今年のアジア選手権2位んもサンジャルベク・ジャマシェフがエントリー。昨年世界3位のヌルバクト・テンギズバエフ(カザフスタン)などベテラン勢はどうか? 韓国からは2004年アテネ五輪王者のユン・ジヒュンがエントリー。2009年アジア選手権優勝のワン・フェイフ(中国)はどこまで粘れるか?

 昨年世界8位の松本隆太郎(日本)はメダル争いに加われるか。

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【66kg級】
 昨年の世界チャンピオンはファリド・マンスロフ(アゼルバイジャン)だが、引退を決めたとの情報がある。アゼルバイジャンからは、ゴールデンGP決勝大会優勝のビタリ・ラヒモフが出場する。優勝の実力はありそう。

 昨年世界2位のマヌカー・チャハダイア(グルジア=
右写真)、昨年世界3位で今年の欧州王者のアンバコ・バチャーゼ(ロシア)、昨年世界3位で2年連続パンアメリカン王者のペドロ・イサック・ムレン(キューバ)らも優勝争いにかかわってくるだろう。

 昨年のアジア王者で今年のゴールデンGP決勝大会3位のダーカン・バヤカメトフ(カザフスタン)、昨年8位の藤村義(日本)、昨年世界ジュニア選手権優勝のサエイド・アブドバリ(イラン)らアジア勢はどこまで踏ん張れるか。


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【74kg級】
 昨年の世界チャンピオンはセルカク・セビ(トルコ=
右写真)に挑むのは、2007・09年世界2位のマーク・マドセン(デンマーク)、昨年世界3位で今年欧州王者のアレクサンダー・キヒノフ(ベラルーシ)など。昨年のアジア王者&世界3位のファーシャド・アリザデフ・カレケシ(イラン)は出場せず(控えエントリー)、ラフマン・メヒディ・モハマディが出る。、

 グルジアからは2008年北京五輪王者のマヌチャー・クビルケリアが出場。欧州選手権3位でゴールデンGP決勝大会優勝のペテル・キキノフ(ハンガリー)、今年の欧州選手権で2位に入っているエルビン・ムルサリエフ(アゼルバイジャン)なども上位を狙う力は十分。

 パンアメリカン王者のマイリ・コンスエフラ(キューバ)らも上位に食い込めるか。

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【84kg級】
 昨年の世界チャンピオンのナジミ・アブルカ(トルコ=
右写真)は、今年もワールドカップ個人優勝、欧州選手権と優勝。実力をキープしている。世界2位のメロニン・ヌモンビ(フランス)がどう挑むか。2004年アテネ五輪王者のベテラン、アレクセイ・ミシン(ロシア)は今年欧州2位になっているが、やや実力を落としているか。

 昨年のアジア王者で今年ゴールデンGP決勝大会優勝のタレブ・ネマトポプアー(イラン)、昨年世界3位で今年パンアメリカン選手権で優勝したパブロ・ショリー(キューバ)らもメダル争いに加われるか。

 昨年世界5位で今年のゴールデンGP決勝大会2位のシャルバ・ガダバーゼ(アゼルバイジャン)らも上位を狙う実力はある。


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 【96kg級】
 昨年の世界チャンピオンのバラス・キス(ハンガリー=
右写真)は今年のワールドカップ個人で優勝と実力をキープ。しかし、なぜかエントリーはなし。

 昨年世界2位のジミー・リンドベリー(スウェーデン)、2008年北京五輪王者で昨年3位のアスランベク・」クシュトフ(ロシア)。クシュトフは欧州選手権で優勝しており、王座奪還の準備は整っている。

 今年欧州2位のティモフェジ・ゼイニチェンコ(ベラルーシ)もメダル争いに加わるか。

 2006年に84kg級で世界一になったモハマド・ファタ(エジプト)が、階級を上げて今年ゴールデンGP決勝大会2位に入った。この階級ででも上位進出できるか。

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【120kg級】
 2008年北京五輪を含めて3年連続世界一に輝いているミジャイン・ロペス(キューバ=
右写真)に対し、休養していたライバルのハサン・バロエフ(ロシア=2004年アテネ五輪王者)が復帰してきた。両雄の激突が再現するか?

 昨年世界3位のリザ・カヤールプ(トルコ)は、今年の欧州選手権とゴールデンGP決勝大会で優勝と実力を見せた。キューバ−ロシアの闘いに割って入れるか。元世界王者で昨年世界2位のドレミエル・バイヤーズ(米国)も意地を見せられるか。

 アジア選手権優勝でゴールデンGP決勝大会2位のモハマド・ゴルバニ(イラン)、北京五輪3位で今年のワールドカップ個人優勝のユーリ・パトリキエフ(アルメニア)、昨年世界3位のジャルマー・ショーバーグ(スウェーデン)らも上位を狙う。

2006−10年主要国際大会成績(pdfファイル)

 

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