2011年全日本チーム記事一覧


【特集】打倒カレリンを果たした男、R・ガードナー(米国)が挑む新たな敵
【2011年1月23日】


(参考記事=USAレスリング協会ホームページ)



 2000年シドニー五輪のグレコローマン130kg級決勝で、アレクサンダー・カレリン(ロシア)の不敗記録に土をつけたルーロン・ガードナー(米国)が、打倒カレリンに燃えた日以上のハードトレーニングを続けている(右写真=シドニー五輪でカレリンを破ったガードナー)。215kgまで太った自身の体重を落とすため、米テレビ局三大ネットワークのひとつ、NBCのダイエットを競う人気番組「The Biggest Loser」に出演し、多くの人に監視されながらの減量との闘いだ。。

 ガードナーはシドニー五輪でカレリンを破り、一躍米国スポーツ界のヒーローとなった。2002年には冬山で遭難し、右足高指を切断しながらもマットに復帰し、2004年アテネ五輪で銅メダルを獲得してレスリングを引退。同年大みそかには日本の総合格闘技イベント「PRIDE」に出場し、柔道の元五輪金メダリストの吉田秀彦選手を破った。

 総合格闘家としてもこの1試合で終わり、その後はキッズ選手などの指導を行っていたが、高カロリーの食事を多く摂るなど食生活の不摂生の影響で体重が増加。昨年6月に米国レスリング協会の殿堂入りの表彰式の時も、パーティーのあとにファーストフードにむさぼりつくガードナーの姿があったという。この時は、殿堂のエクゼクティブ・ディレクターのリーロイ・スミス氏から太りすぎを警告され、「The Biggest Loser」への出演による減量を提案されたという。

 スミス氏は翌日もガードナーに連絡して減量を提案。ガードナーはテレビで放映された殿堂入り表彰式を見て自分の姿にがく然としていたこともあり、「NBCとコンタクトが取れるなら、ぜひ参加したい」と返答したという。「(テレビに映った自分の姿を見て)自分だとは思わなかった。死の恐怖を感じた」と言う。

 1人での減量ではどうしても甘えが出るため、テレビの視聴者に見つめられる厳しさを選択しての減量作戦。2週間で20kg以上落ちて、現在は200kgを切ったようだが、次回の出演時には何kgにまで下がっているか。“世界最強のレスラー”を破った米国スポーツ界のヒーローは、“脂肪”という敵に勝つことができるか?


 

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