2011年全日本チーム記事一覧


女子選抜チームがロシアから帰国
【2011年2月1日】


(文・撮影=保高幸子)



 ロシア・クラスノヤルスクで行われたゴールデンGP予選「ヤリギン国際大会」に出場した女子の選抜チームが1月31日、成田空港着のアエロフロート航空で帰国した。(右写真:優勝の伊調馨=左=と村田夏南子)

 2つの金メダルをとった実りある遠征を終えた藤川健治監督(自衛隊)は成田空港での解散式で「6人全員が攻撃しようとするレスリングで、いい内容だった。チームがまとまって自分の力を出し切れた」と選手たちの健闘を称えた。吉村祥子コーチ(エステティックTBC)も「固くならず、攻撃して勝負所で力を出せた」と評価した。



 
■藤川健治監督(自衛隊)の話「若い選手に関しては、臆病になるといけないな、と思っていたが、しっかりアタックして攻撃レスリングができていた。次につながる大会になった。特に村田は決勝の第3ピリオド、0−0で残り7秒のところでタックルに行き、勝った。得意の投げでなくタックルに行った事は評価できる。体幹が強く、あのアタックがあれば得意の投げ技の成功率も上がるだろう。

 伊調は今までのスタイルとは違い、一貫して前半の30秒で攻めてファーストポイントを取るスタイルだった。今大会で(新スタイルを)試していたようだ。何をやるべきか分かっている選手。今回は一番年上として、また金メダリストとして、そこにいるだけで違う存在感をみせてくれた。高校生にとっては、伊調の取り組みを見て行動を共にするだけでも違ったように思う。その背中を見て成長したように思う」



 
■63kg級優勝・伊調馨(ALSOK)の話「準決勝は1−0,1−0でした。相手はアジア大会2位のモンゴル選手で、昔から知っていたけど、闘ったことがないので、やってみたいと思っていた選手だった。ロンドン五輪の出場権は普通に取ってくる選手だと思うので、やれてよかった。新しいレスリング・スタイルは、練習してきたことがいくつかできた。今回は緊張もなく、調子も全日本選手権の時よりよかった。最終的にはロンドン五輪が目標だけど、今年の目標は世界選手権。4月の全日本選抜選手権、そして世界選手権に向けていい内容でよかった。(3月の)ワールドカップもがんばります」



 
■55kg級優勝・村田夏南子(JOCアカデミー/東京・安部学院高)「(初めてのシニアの国際大会は)最初から最後まで緊張しました。(決勝の第3ピリオドは)クリンチになったら負けると思ってタックルに行きました。優勝は自信になりました。ジュニアの国際大会では59kg級で出ていたので、(相手が)小さいと思いました。(伊調馨と行動をともししてみて)ウォーミングアップの時、確固とした自分があるのが勉強になりました。吉田沙保里選手はすごく強く、目標ですが、ロンドン五輪に出たいので、力をつけて、レスリングを覚えていきたいです。まだレスリングを始めて2年なので、覚えることがたくさんあります。4月の全日本選抜選手権に向けてしっかり準備して、勝ちたいです」

 

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