ロシアが２階級で優勝…欧州選手権・男子グレコローマン【2011年４月５日】



　【ドルトムント（ドイツ）、ビル・メイ記者】欧州選手権の男子グレコローマンは４月２〜３日、当地で行われ、ロシアが２階級で優勝し、国別対抗得点で優勝した。他の５階級は優勝が分かれた。

　ロシアは66kg級で世界王者のアンバコ・バチャーゼが３連覇と圧倒的な強さを見せ、120kg級の2004年アテネ五輪金メダリスト、ハサン・バロエフが昨年優勝のリザ・カヤールプ（トルコ）を破って４年ぶり２度目の優勝。決勝の第３ピリオドはパーテール・ポジションの防御を必死に守り切った（右写真＝青がバロエフ）。

　55kg級は世界３位のロマン・アモヤン（アルメニア）が5年ぶりに2度目の優勝。60kg級は昨年の世界選手権５位同士の決勝となり、レバス・ラシキ（グルジア）がイボ・アンゲロ（ブルガリア）を撃破した。ラシキは昨年の世界選手権で松本隆太郎選手がフォール勝ちした相手。

　74kg級は世界５位のラフィク・フセイノフ（アゼルバイジャン）が初優勝。準決勝で2009・10年世界王者のセルクク・セビ（トルコ）を破った。84kg級はウクライナのベテラン、バシル・ラチバが2009年世界ジュニア２位のアラン・クガエフ（ロシア）を破って初優勝。96kg級は、昨年欧州と世界で準優勝したティモフェイ・ゼイニチェコ（べラルーシ）が大きなリフトと固いデフェンスで初のメジャー・タイトルを獲得した。

　各階級の成績は下記の通り。（撮影もビル・メイ記者）

　◎男子グレコローマン

　【55kg級】＝26選手出場
▼決　勝　Roman Amoyan（アルメニア）○［２−０(1-0,4-0)］●Vyugar Ragymov（ウクライナ）
▼３決戦　Elbek Tazhyiev（ベラルーシ）○［２−０(2-0,1-0)］●Anar Zeinalov（エストニア）
▼３決戦　Eldaniz Azizli（アゼルバイジャン）○［２−０(1-0,6-0=0:32)］●Valeriy Borgoyakov（ロシア）
▼準決勝　Ragymov○［２−０(3-0,3-1)］●Zeinalov
▼準決勝　Amoyan○［２−０(7-0=1:25,6-0=1:48)］●Azizli

　【60kg級】＝27選手出場
▼決　勝　Revaz Lashkhi（グルジア）○［２−０(1-0,2-0)］●Ivo Angelov（ブルガリア）
▼３決戦　Mustafa Saglam（トルコ）○［２−０(3-0,2-0)］●Istvan Kozak（ハンガリー）
▼３決戦　Hasan Aliyev（アゼルバイジャン）○［２−０(1-0,7-0=1:55)］●Eusebiu Diaconu（ルーマニア）
▼準決勝　Angelov○［２−０(2-0,2-0)］●Kozak
▼準決勝　Lashkhi○［２−１(3-0,0-5,1-0)］●Aliyev

　【66kg級】＝31選手出場
▼決　勝　Ambako Vachadze（ロシア）○［２−１(1-0,0-1,4-1)］●Tamas Loerincz（ハンガリー）
▼３決戦　Vitaly Rahimov（アゼルバイジャン）○［２−１(0-1,1-0,2-0)］●Ionut Panait（ルーマニア）
▼３決戦　Aleksandar Maksimovic（セルビア）○［２−０(1-0,2-0)］●Danijel Janecic（クロアチア）
▼準決勝　Loerincz○［フォール,1P=1:59(F5-0)］●Panait
▼準決勝　Vachadze○［２−０(1-0,3-0)］●Maksimovic

　【74kg級】＝33選手出場
▼決　勝　Rafik Huseynov（アゼルバイジャン）○［２−０(1-0,2-1)］●Peter Bacsi（ハンガリー）
▼３決戦　Roman Vlasov（ロシア）○［２−１(0-2,1-0,1-0)］●Arsen Julfalakyan（アルメニア）
▼３決戦　Christophe Guenot（フランス）○［不戦勝］●Selcuk Cebi（トルコ）
▼準決勝　Bacsi○［２−１(0-1,4-0,4-2)］●Vlasov
▼準決勝　Huseynov○［２−０(1-0,3-0)］●Cebi

　【84kg級】＝28選手出場
▼決　勝　Vasyl Rachyba（ウクライナ）○［２−１(0-1,2-0,1-0)］●Alan Khugaev（ロシア）
▼３決戦　Artur Shahinyan（アルメニア）○［２−０(3-1,1-0)］●Jan Fischer（ドイツ）
▼３決戦　Hristo Marinov（ブルガリア）○［２−１(0-1,1-0,1-0)］●Damian Janikowski（ポーランド）
▼準決勝　Khugaev○［２−０(4-0,1-0)］●Fischer
▼準決勝　Rachyba○［２−１(0-1,1-0,2-0)］●Janikowski

　【96kg級】＝25選手出場
▼決　勝　Timofej Dzeynichenko（ベラルーシ）○［２−０(1-0,1-0)］●Artur Aleksanyan（アルメニア）
▼３決戦　Shalva Gabadadze（アゼルバイジャン）○［２−１(2-0,0-1,1-0)］●David Vala（チェコ）
▼３決戦　Elis Guri（ブルガリア）○［２−０(3-0,3-0)］●Marthin Nielsen（ノルウェー）
▼準決勝　Dzeynichenko○［２−１(1-0,1-1x,1-0)］●Gabadadze
▼準決勝　Aleksanyan○［２−１(0-3,2-0,2-0)］●Guri

　【120kg級】＝27選手出場
▼決　勝　Khassan Baroev（ロシア）○［２−１(1-0,0-1,1-0)］●Riza Kayaalp（トルコ）
▼３決戦　Youri Patrikeev（アルメニア）○［２−１(1-0,0-1,1-0)］●Johan Euren（スウェーデン）
▼３決戦　Mihaly Deak-Bardos（ハンガリー）○［２−０(2-0,1-0)］●Heiki Nabi（エストニア）
▼準決勝　Kayaalp○［２−０(3-0,1-0)］●Patrikeev
▼準決勝　Baroev○［２−０(3-0,1-0)］●Nabi

　【国別対抗得点】
［1］ロシア 44点（金２・銀１・銅１）
［2］アゼルバイジャン 42点（１−０−４）
［3］アルメニア 41点（１−１−２）