2011年明治杯全日本選抜選手権記事一覧


【特集】注目選手の声
【2011年5月1日】


(取材=増渕由気子、渋谷淳、三次敏之)



■男子グレコローマン74s級・田村和男(早大)
(第1シードながら2回戦で葛西直人に敗退。プレーオフでも金久保武大に敗れ世界選手権出場ならず)「言い訳はしたくないですけど、試合前に腰を痛めてしまい、今日はこれがベスト。けがを含めて体調管理の大切さを痛感した大会でした。5月のアジア選手権に出場するので、それまでに万全の体調を作りたいです。まだまだ実力不足ですが、けがを治せば通用する部分もあると思っています。早稲田のグレコローマンは人数が少ない。自分が活躍して早稲田はグレコでもやれるという希望を後輩たちに示したいと思っています」

■男子グレコローマン74kg級・鶴巻宰(自衛隊)
 (アジア大会2位も、今年は世界選手権に出場できず)「調子よかった。負けたことは仕方がないです。お互いに手の内が分かりすぎてる。(グラウンド攻防の)最後は(ボールピックアップによる)強制的なオフェンスだったので、何でもいいから返そうと思った。ロンドン五輪代表がこれで決まったわけではない。今大会の五輪選考方法は、前年の世界選手権でメダルを取っても内定ではない(ので、自分にもチャンスは大きい)。今後は自分のペースでやっていこうと思っています。これから、です」

■男子フリースタイル66s級・小島豪臣(K-POWERS)
 (米満達弘に3連敗。世界選手権代表を奪えず)「前回も米満選手に負けて、守りとかはしないで攻めようと思った。今回は、攻めはできたが、守りがでうまくできなかった。(米満との対戦成績が負けこんでいて、苦手意識は)正直ちょっとあります。でも、米満選手と切磋琢磨して、自分のレベルを上げていこうと思っている。課題は攻めと守りのバランス。今後の目標は、欲張りですけど、5月中旬のアジア選手権、10月の山口国体、そして12月全日本選手権で優勝することです」

■男子フリースタイル66s級・池松和彦(池松オリンピックアカデミー)
(五輪に2度出場のベテランながら準決勝で米満達弘に完敗)「(ノーポイントに終わり)取れる気がしなかったですね。タックルに入らせないようにしながら前に出るというプランでしたが…。いまは日体大の学生をコーチしながら自分の練習をしています。確かに学生を見る時間は長いです。いずれにしても残り少ない現役生活だと思っているので悔いの残らないようにしたい。何があるかわかりませんから準備だけはしっかりやるつもりです」

■男子フリースタイル74s級・長島和幸(クリナップ)
 (全日本王者ながら、本戦、プレーオフに連敗して世界選手権出場ならず)「コンディションの良し悪しは誰でもあると思いますが、負けてしまっては仕方ないです。競技生活を続けていれば、腰やヒザのけがを誰でも抱えていると思います。プレーオフの試合で左ヒザをけがしてしまったのですが、負けてしまっては、何の言い訳にもなりません。世界選手権に今回行けなかったのは残念でならないのですが、結果は素直に受け止めなければいけない。全日本選手権でばん回するしかないです」

■男子フリースタイル84kg級・松本篤史(ALSOK)
 (昨年の世界選手権&アジア大会代表も、初戦黒星)「実力不足です。第2ピリオドは差しからのがぶりができたが、そのほかはできなかった。1ピリオドでフェイントかけた後を狙われた。(負けた門間は日体大の先輩であり)学生の頃から練習した間柄で、よく負けている。僕は差しや高いタックル型で、門間先輩は、組み手と低いタックル型でタイプも違う。(組み手などに)惑わされないようにしたが、フェイント後のスキを突かれてしまった。もう1回、気持ちを切り替えてやるしかない」

■女子55s級・村田夏南子(JOCアカデミー/東京・安部学院高)
 (準決勝で松川知華子を破って吉田沙保里に再挑戦も完敗)「吉田沙保里さんに憧れて中学3年生の時に柔道からレスリングに転向しました。まだまだレスリングの動きについていけていないですね。今日の感想としては、以前に吉田さんと戦った時よりも少しは近づけたと思っているので、うれしいです。でも、やっぱり勝ちたかった。吉田さんにはレスリングで勝負しても力で及ばないので、自分の得意としている投げにもっていきたく、組みたかったのですが、組ませてもらえなかったです。もっと吉田さんに近づけるように頑張りたいですね。自分が組み立てた攻撃もあったのですが、吉田さんのタックルに惑わされてしまって、うまくできませんでした。ロンドンオリンピック目指して、また練習します」

■女子63s級・永島聖子(スポーツビズ)
 (準決勝で若い渡利璃穏に敗れる)「コンディションは良かったのですが、相手との距離を詰め過ぎてしまい、ポイントを取られてしまいました。(全日本選手権が終わって、この大会のために)右足を取られるくせをなくすために、右足を取られないようにする練習を多く積んできました。負けてしまい、悔しい気持ちはあります。支えてくれてきた人たちに対して申し訳ない気持ちでいっぱいです。家族の協力もあるので、自分の理想に近づいてきてきるのも確かです。今回の結果を素直に受け止めて、(12月の)全日本選手権で最後の可能性に賭けてみようと思います」

■女子63kg級・渡利璃穏(至学館大)
 (永島聖子を破るも、伊調馨に完敗)「(伊調との試合は)12月の全日本選手権は第2ピリオド0−1まで守れたが、今回はいっぱい点数を取られてしまった。攻められた時の守りができなかった。(攻めも)取り切ることができなかった。(準決勝の永島戦は)特に対策はしていません。練習もしたことがないし、初めて闘った。相手に惑わされないようにした。聖子さんは、馨さん同様に雲の上の存在で、試合前は緊張しました。けれど、あまり組んでくれなかったので、かえって得意のタックルを決めることができました。夏には世界ジュニア選手権があり、ちゃんと優勝して、一戦一戦、確実に取りたいです」

■女子72s級・鈴木博恵(クリナップ)
 (決勝で浜口京子に2ピリオドともクリンチの防御となり惜敗)「私はチャレンジャーの立場なので、得点が取れる試合をしなければいけない。いつも浜口選手との試合でできないです。対策としては片足タックルの練習を積んできたのですが、タックルに入ったところで、つぶされてバックに回られるのが怖くて、試合で出せませんでした。次こそ出せるように頑張ります」

 

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