【特集】全日本選抜選手権展望(8)…女子48kg級【2011年4月19日】
◎女子48kg級(4月30日実施)
昨年9月の世界選手権で、この階級で初優勝を飾った坂本日登美(自衛隊=右写真)が優勝候補の最右翼。12月のアジア大会では金メダルを逃したが、全日本選手権で勝ち、頭ひとつ抜け出している実力を見せた。しかし、昨年5月の全日本選抜選手権に比べるとポイントを取られるシーンが多くあったのも事実。試合が続いたことによる減量苦によるものか、アジア大会V逸のショックによるものか、研究されたためかは分からないが、油断していては足元をすくわれよう。
もっとも、3月のワールドカップ(フランス)では北京五輪代表の黎笑媚(中国)らを含めて4戦全勝と変わらぬ実力をアピールした(左写真=黎笑媚戦)。ここで心身ともに完全復活を遂げていれば、若手につけいるすきを与えることはなさそう。
全日本選手権2位の三村冬子(日大)、同3位の阿部千波(至学館大)と甲斐友梨(アイシン・エィ・ダブリュ)らがどう挑むか。51kg級で2009年世界選手権銅メダルの甲斐は、階級ダウン後2大会目。減量がうまくいけば、打倒坂本の一番手と考えていいか。
51kg級からの階級ダウン選手としては、2009年アジア選手権3位の桜井宏美(ランクアップ平野屋)もいる。この階級2大会目。2月の「シャヒード・バカト・シン国際大会」の51kg級で国際大会初優勝を飾っており、昇り調子。体重調整がうまくいけば上位に割り込める力はつけている。
昨年のゴールデンGP決勝大会2位の鈴木綾乃(ジャパンビバレッジホールディングス)、昨年の世界学生選手権優勝の明尾弥紀(環太平洋大)、今年3月の「クリッパン女子国際大会」(スウェーデン)優勝の入江ゆき(九州共立大)、今月初めのジュニアクイーンズカップで優勝した長沼美香(至学館大)らが優勝争いに加われるか。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
《エントリー選手》
坂本日登美(自衛隊) 鈴木綾乃(ジャパンビバレッジホールディングス) 田中亜里沙(早大) 三村冬子(日大) 伊藤史織(愛知・至学館高) 甲斐友梨(アイシン・エィ・ダブリュ) |
長沼美香(至学館大) 阿部千波(至学館大) 桜井宏美(ランクアップ平野屋) 藤川千晶(早大) 青野ひかる(日大) |
鈴木美織(環太平洋大) 小柳絵里(環太平洋大) 明尾弥紀(環太平洋大) 入江ゆき(九州共立大) 坂井のりこ(福岡医療専門学校) |
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
《2010年全日本選手権成績》
▼決勝
坂本日登美(自衛隊)○[フォール、1P0:43(F4-0)]●三村冬子(日大)
▼準決勝
坂本日登美(自衛隊)○[2−0(2-1,1-0)]●阿部千波(愛知・至学館高)
三村冬子(日大)○[2−0(1-0,2-0)]●甲斐友梨(アイシン・エィ・ダブリュ)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
《全日本チャンピオン・坂本日登美の最近の国内大会成績》
【2010年全日本選手権】
決 勝 ○[フォール、1P0:43(F4-0)]三村冬子(日大)
準決勝 ○[2−0(2-1,1-0)]阿部千波(愛知・至学館高)
3回戦 ○[2−0(5-3、TF7-0=1:02)]田中亜里沙(埼玉・埼玉栄高)
2回戦 ○[2−0(2-0,4-1)]内田奈美(東洋大)
1回戦 BYE
【2010年全日本選抜選手権】
決 勝 ○[2−0(TF6-0=1:22,TF7-0=0:36))]阿部千波(愛知・至学館高)
準決勝 ○[フォール、2P0:34(TF7-0=0:32,F4-0)]鈴木美織(環太平洋大)
2回戦 ○[フォール、1P1:40(F7-1)]内田奈美(東洋大)
1回戦 BYE