7時の目覚ましで起きられず、気がついたら9時ちょっと前。きのうも寝るのが3時近かった。やっぱり疲れているのか。もうレスリングの会場へ行っても間に合わないとあきらめ、せっかくだからと疲労回復に努める。12時まで寝てシンクロの会場へ。日本のタッグ・チーム、いえデュエット・チーム(写真右)が2位につけてる。

 会場は思ったほど客は入っていない。華のあるスポーツだが、日本で騒がれているほどの人気はないようだ。生でシンクロを見るのは14年ぶりくらいだが、水の中で大変な動きをする過酷なスポーツだと思った。

 日本のコンビは予想とおり銀メダル。シンクロの採点は過去の実績がものをいい、メダル予想がはずれたためしがない。今ひとつ、すっきりしない。まあ、この日だけでなく4年間での勝負だと考えれば納得いく。これに関して某社の先輩記者が面白いことを言ってくれた。

  「君みたいないい加減な記者が、たま〜に特ダネをとってきても、一気に評価は上がらない。オレみたいな優秀な記者が、時にミスしたり特オチしても、社のトップ記者という地位は変わらない。それと同じ。採点競技は、人間社会の縮図なんだ」。“オレみたいな”という言葉を除けば、まさにその通り。

 そのあと、電車でソフトボール会場へ向かう。座席に座るとウトウト。けっこう寝たはずなのに、やはり睡眠が不足しているようだ。午前中、かなり激しい雨が降ったが、シートをしていたせいかグラウンド状況はよく、日本の梅雨どきのようなじめじめしている。5時からテレビでレスリングの生中継を見る。54kg級は韓国のシムがキューバを破る。キューバが圧倒的に強いと言われていたのに…。韓国選手はガッツがある。

 米国との決勝戦は、途中、小雨が振り出す。日本は体格が一回り大きい米国相手に奮戦したが、延長8回(ソフトボールは7回制)、サヨナラ負け。レフトが目測をちょっぴり誤り、いったんグラブにボールを入れながら落球してしまった。大喜びの米国選手と応援団。レフトの選手は、他の選手より遅れてベンチへ戻る。こうした選手を見るのは辛い。

 取材でグラウンドへ降りたはいいが、この頃から雨脚が強くなり、どしゃぶりへ。ほうほうのていで戻るが、傘をもっておらず帰れるかどうか不安。小降りになった時を狙って表彰式が行われ、米国国歌が鳴り響く。自分にとっては、この五輪、初めて聞く米国国歌。何度聞いてもいい音楽だと思うが、こうした時に聞くのは、あまり気分はよくない。

 雨を避けながらメディアのバスにたどり着いたが、かな間引かれていて、出発したのが11時。きょうも遅くなった。(続く)

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