2010年アジア大会(11月・中国) 男子フリースタイル展望



 ※エントリーはアジア大会組織委員会の発表によります。レスリングのエントリーは通常、3選手までエントリーでき、試合前日のファイナルエントリーで1人に絞るようになっています。今年の世界選手権ではエントリーしていない選手が試合に出るなど、厳密に守られていないのが現状で、エントリー以外の選手が出場する可能性もあります。国名の次の数字は、生年月日(日/月/年)。



 
【55kg級】=11月23日実施

 昨年、アジア選手権2位を経て世界王者になったヤン・キョンイル(北朝鮮=
右写真)が優勝候補の最右翼と考えられるが、今年のアジア選手権は湯元進一に敗れて3位に終わった。抜群の強さはないが、世界選手権をパスしてこの大会にかける。世界3位の稲葉泰弘(警視庁)はどう闘うか。

 2006年大会3位で、昨年アジア王者、今年世界5位のキム・ヒョサブ(韓国)も優勝を狙える実力はある。イランはア2008年北京五輪10位のアッバス・ダッバヒがエントリーしているが、今年の世界選手権10位ハサン・ラヒミも控えでエントリーしている。どちらが出てくるか?

 2006年大会優勝で、昨年は60kg級で闘っていたディルショド・マンスロフ(ウズベキスタン)がこの階級に落としてきた。減量さえスムーズにいけば、大きな壁になりそう。

 モンゴルからは2007年世界2位のナランバータル・バヤラー(モンゴル)が不出場。代表となったチョゴバータル・ダムディンバザールの実力は?

 マンスロフ以外の中央アジアにはずば抜けた強豪がいない。今年アジア選手権2位のナシブラ・クルバノフ(ウズベキスタン)、昨年アジア選手権3位のヌルラン・オロズベクール(キルギス)らが要注意か。

 
《エントリー選手》
YANG Kyong Il(北朝鮮、07/08/1989)=2009年世界選手権優勝
KIM Hyosub(韓国、23/09/1980)=2008年北京五輪8位、2010年世界選手権5位
MANSUROV Dilshod(ウズベキスタン、12/12/1983)=2005年世界選手権優勝、2008年北京五輪5位
DABBAGHI SOURAKI Abbas(イラン、09/03/1987)=2008年北京五輪10位
 《控え選手》RAHIMI Hassan(15/06/1989)=2009年世界ジュニア選手権1位、2010年世界選手権10位
CHEN Hua(中国、12/07/1983)=2010年アジア選手権5位
NIYAZBEKOV Daulet(カザフスタン、12/02/1989)=2010年アジア選手権8位
REJEPOV Ramil(トルクメニスタン、04/03/1986)=2010年アジア選手権5位
MAKENALIEV Nurlan(キルギス、27/11/1985)=2010年ゴールデンGP決勝大会7位
DAMDINBAZAR Tsogtbaatar(モンゴル、02/01/1988)=2008年世界ジュニア選手権3位
KUMAR Vinod(インド、01/01/1986)
HUSSAIN Azhar(パキスタン、15/03/1984)
ANGANA Jerry(フィリピン、11/01/1982)
ALALI ALRIFAI Firas(シリア、08/06/1979)
NGUYEN Huy Ha(ベトナム、22/06/1984)
AL YAMANI Basheer(イエメン、09/03/1991)
KANG den Piseth(カンボジア、01/10/1989)
稲葉泰弘(日本、21/10/1985)=2010年世界選手権3位
 ⇒ プロフィール世界選手権前記事世界選手権記事 / アジア大会前記事



 
【60kg級】=11月23日実施

 2006年世界王者・アジア大会王者で、2008年北京五輪3位のセイェド・モハマディ(イラン=
右写真)が、昨年世界5位、今年世界3位と実力をキープ。優勝候補の最右翼と思われるが、控えでのエントリー。本エントリーは今年のゴールデンGP決勝大会3位のサエイド・アーマディ。どちらが出てくるか。

 昨年アジア選手権を制した北朝鮮は、そのヨ・トンヒョクではなく新人のリ・ヨンミョンが出てくる。キルギスは今年世界選手権5位のウラン・ネイディルベク・ウウルではなく、2008年北京五輪5位のバザール・バザルグルエフがエントリーしてきた。。

 2008年アジア選手権で優勝し、北京五輪で9位に入ったヨゲシュワー・ダット(インド)は、今年の世界選手権は不調だったが、10月のコモンウエルス大会で優勝。力を取り戻すか。

 小田裕之(国士舘大)がこれら強豪の間を勝ち抜けるか。

 
《エントリー選手》
AHMADI ZARINKOLAEI Saeid(イラン、16/09/1986)=2010年ゴールデンGP決勝大会3位
 《控え選手》MOHAMMADIPAHNEHKALAEI Seyedmorad(09/04/1980)=2006年世界選手権優勝、2010年世界選手権3位
LEE Seungchul(韓国、22/07/1988)=2010年世界選手権8位
DUTT Yogeshwar(インド、02/11/1982)=2008年アジア選手権優勝、2009年北京五輪9位
BAZARGURUEV Bazar(キルギス、09/01/1985)=2008年北京五輪5位、2009年世界選手権9位
ZHUMAGAZYYEV Dauren(カザフスタン、18/07/1989)=2010年アジア選手権3位
GANZORIG Mandakhnaran(モンゴル、11/05/1986)=2009年アジア選手権2位
KAMOLOV Oybek(ウズベキスタン、20/12/1990)=2010年アジア・ジュニア選手権3位
GAO Feng(中国、18/03/1986)=2010年アジア選手権5位
RI Jong Myong(北朝鮮、27/04/1985)
KORYAKIN Vitaly(タジギスタン、02/12/1983)
CHARYYEV Sylap(トルクメニスタン、01/06/1989)
HAQI Ali(イラク、11/07/1986)
GOWDOOEI Hussain(カタール、23/12/1984)
LAZKANI MUNLA BADAWI Ghazwan(シリア、22/09/1982)
FARHAN Abdulrahman(イエメン、23/06/1992)
WAHEDI Abdul Karim(アフガニスタン、05/05/1984)
小田裕之(日本、08/06/1988)
 ⇒ プロフィール世界選手権前記事世界選手権記事



 
【66kg級】=11月24日実施

 昨年の世界王者がメフディ・タガビ(イラン=
右写真)、今年の世界王者がスシル・クマール(インド)と2年連続でアジアから世界王者が誕生した階級。タガビは今年の世界選手権は11位で、ばん回を期す。しかし、インドからのエントリーはなく、世界王者不在の争いとなりそう。米満達弘(自衛隊)はタガビには1戦1敗。雪辱なるか。

 2008年アジア選手権優勝のヤン・チュンソン(北朝鮮)は、昨年の世界選手権は9位、今年のアジア選手権は5位と力を落としている結果が出ている。

 2008年北京五輪5位で昨年世界3位のレオニド・スピリドノフ(カザフスタン)は、今年は主要国際大会に出ていない。故障や不調だったのか、この大会にかけていたのか。昨年アジア選手権3位、今年同2位のキム・ダエスン(韓国)が優勝争いに割って入れるか。

 
《エントリー選手》
TAGHAVI KERMANI Mehdi(イラン、20/02/1987)=2009年世界選手権優勝
SPIRIDONOV Leonid(カザフスタン、16/12/1980)=2008年北京五輪5位、2009年世界選手権3位
YANG Chun Song(北朝鮮、18/03/1984)=2008年アジア選手権優勝、2010年アジア選手権5位
KIM Daisung(韓国、01/03/1980)=2010年アジア選手権2位
PUREVJAV Unurbat(モンゴル、15/02/1988)=2010年アジア選手権3位
NAVRUZOV Ikhtiyor(ウズベキスタン、05/07/1989)=2010年アジア選手権3位
SHAN Chengde(中国、18/03/1988)=2010年アジア選手権5位
DONBAEV Azat(キルギス、17/06/1990)
ALI Muhammad(パキスタン、20/06/1984)
ANGANA Jimmy(フィリピン、14/07/1980)
MOHAMED Abdulqader(カタール、01/02/1984)
KHAN SHAIKOUNI Mohamed(シリア、20/03/1987)
KAMBAROV Ramazan(トルクメニスタン、13/12/1985)
ALQUBAISI Mohamed Naser(UAE、22/06/1985)
ALHAIMI Mustafa(イエメン、02/01/1992)
米満達弘(日本、05/08/1986)=2009年世界選手権3位
 ⇒ プロフィール世界選手権前記事世界選手権記事



 
【74kg級】=11月24日実施

 今年世界2位のサデフ・グーダルジ(イラン=
右写真)が優勝候補の筆頭と言えるだろう。昨年アジア選手権2位、今年世界3位のアブデュルハキム・シャピエフ(カザフスタン)が対抗と思われるが、この選手は控えでのエントリー。同国の本エントリーはアジア選手権3位のセイファディン・オスマノフ。どちらが出てくるか。

昨年世界3位のラメス・クマール(インド)は、今年は代表落ちしたらしく、ナラシン・パンチャム・ヤダフがアジア選手権で優勝し、世界選手権にも出場している(18位)。10月のコモンウエルス大会でも優勝しており、優勝を狙う力はあるだろう。

 韓国は今年のアジア選手権3位のリー・ユンセオク。2008年アジア選手権3位の長島和幸(クリナップ)も上位に食い込めるか。

 
《エントリー選手》
GOUDARZI Sadegh(イラン、22/09/1987)=2009年アジア選手権優勝、2010年世界選手権2位
OSMANOV Seifaddin(カザフスタン、27/05/1982)=2010年アジア選手権3位
 《控え選手》SHAPIYEV Abdulkhaim(04/12/1983)=2009年アジア選手権2位、2010年世界選手権3位
LEE Yunseok(韓国、30/12/1989)=2010年アジア選手権3位
YADAV Narsingh Pancham(インド、06/08/1989)=2010年アジア選手権優勝
DORJVAANCHIG Gombodorj(モンゴル、01/12/1985)=2008年アジア選手権3位
DZHAKYPBEKOV Ilgiz(キルギス、23/02/1991)=2010年アジア選手権5位
KURBANOV Rashid(ウズベキスタン、16/02/1987) =2007年欧州ジュニア選手権優勝(当時ロシア)
JO Kum Chol(北朝鮮、11/07/1983)
ZHANG Chongyao(中国、26/11/1985)
KDMANE Mazen(シリア、02/01/1979)
SUFIEV Azamat(タジギスタン、16/08/1992)
BEKDURDIYEV Ibabekir(トルクメニスタン、07/06/1989)
ALQUBAISI Mohamed ..(UAE、22/06/1985)
ALTHAALEBI Husham(イラク、08/01/1989)
AHMADI Noor Ahmad(アフガニスタン、02/01/1986)
長島和幸(日本、25/09/1981)=2008年アジア選手権3位
 ⇒ プロフィール世界選手権前記事世界選手権記事



 
【84kg級】=11月24日実施

 2009年世界王者のゾウルベク・ソキエフ(ウズベキスタン=
右写真)が、今年も世界2位へ。優勝候補の筆頭だろう。

 ユスプ・アブデユサラモフ(タジギスタン)は2007年世界選手権と2008年北京五輪ともに2位。今年は国際大会に出ておらず、33歳の年齢からして引退も考えられたが、満を持して出場する。ソキエフのが城を崩せるか。

 イランは昨年・今年と2年連続アジア選手権王者のエフサン・ラシュガリが出てきそう。世界選手権は初戦敗退に終わったが、地力はあるはず。昨年ゴールデンGP決勝大会で優勝したジャミル・ミルザエイが控えでエントリーしている。

 2009年アジア選手権2位のリー・ヤエスン(韓国)がどこまで上位に食い込めるか。今年のアジア選手権で松本真也が銅メダルを取った階級。松本篤史(ALSOK)もメダルで続くことができるか。

 
《エントリー選手》
SOKHIEV Zaurbek(ウズベキスタン、01/06/1986)=2009年世界選手権優勝、2010年世界選手権2位
LASHGARI Ehsan(イラン、30/08/1985)=2009・10年アジア選手権優勝
 《控え選手》MIRZAEI Jamal(21/09/1985)=2009年ゴールデンGP決勝大会優勝
ABDUSALOMOV Yusup(タジギスタン、08/11/1977)=2008年北京五輪2位、2009年世界選手権5位
LEE Jaesung(韓国、28/09/1986)=2009年アジア選手権2位
ZHANG Feng(中国、16/01/1990)=2010年アジア選手権3位
BAIDUASHOV Yermek(カザフスタン、20/07/1982)=2009年アジア選手権5位
 《控え選手》BERDIYEV Kanat(20/03/1988)
USUPOV Aibek(キルギス、16/09/1988)=2010年アジア選手権5位
PURVEE Usukhbaatar(モンゴル、03/03/1988)
INAM Muhammad(パキスタン、27/02/1989)
ABUSNAINA Alaa(パレスチナ、08/03/1992)
ALKHAYAT Maher(シリア、06/01/1989)
HANMAMEDOV Tahir(トルクメニスタン、27/05/1983)
SADEQI Toryalai(アフガニスタン、01/05/1980)
松本篤史(日本、24/03/1988)
 ⇒ プロフィール世界選手権前記事世界選手権記事



 
【96kg級】 =11月25日実施

 イランからは、2007年世界2位で2009年アジア選手権優勝・世界選手権5位のサエイド・アブラヒム
(右写真)が本エントリー。2006年大会84kg級優勝で今年ワールドカップ個人2位、アジア選手権優勝のレザ・ヤズダニが控え選手。いずれも世界一をも狙える選手だ。

 中央アジア勢がどう闘うか。2007年アジア選手権優勝で今年世界3位のアレクセイ・クルプニアコフ(キルギス)、2008年アジア選手権優勝・北京五輪7位で昨年のゴールデンGP決勝大会優勝のクルバン・クルバノフ(ウズベキスタン)のほか、カザフスタンは2008年北京五輪2位のタイムラス・ティギエフがエントリーしてきた。

 アジア選手権3位の磯川孝生(徳山大職)のほか、同3位(北京五輪120kg級出場)のキム・ヤエガン(韓国)、 (モンゴル)ら東アジア勢の踏ん張りは?

 
《エントリー選手》
TIGIYEV Taimuraz(カザフスタン、15/01/1982)=2008年北京五輪2位
ABRAHIMI Saeid(イラン、22/12/1982)=2009年アジア選手権優勝、2009年世界選手権5位
 《控え選手》YAZDANI Reza(25/08/1984)=2010年アジア選手権優勝
KRUPNIAKOV Aleksei(キルギス、28/05/1978)=2007年アジア選手権優勝、2010年世界選手権3位
KIM Jaegang(韓国、16/08/1987)=2010年アジア選手権3位
KURBANOV Kurban(ウズベキスタン、21/03/1985)=2008年北京五輪7位
ANAKULOV Farkhod(タジギスタン、15/05/1988)=2010年アジア選手権5位
KHATRI Mausam(インド、10/11/1990)=2010年アジア選手権7位
CHINCHULUUN Batchuluun(モンゴル、06/04/1990)
KARAMA Mamoun(パレスチナ、24/12/1990)
ALKARRAD Raja(シリア、08/03/1985)
la Baciren(中国、17/10/1987)
AL KETBI Faisal Fahad(UAE、05/10/1987)
HASHEMI Sayed Khalid(アフガニスタン、12/04/1987)
磯川孝生(日本、10/06/1984)=2010年アジア選手権3位
 ⇒ プロフィール世界選手権前記事世界選手権記事



 
【120kg級】 =11月25日実施

 2012年ロンドン五輪で2連覇を目指すアーチュール・タイマゾフ(ウズベキスタン=
右写真)が出場。アジア大会3連覇を目指す。2012年ロンドン五輪での五輪3連覇へ弾みがつくか。

 対抗は北京五輪5位で昨年世界2位、今年世界7位のファーディン・マソウミ(イラン)、2008年北京五輪3位で今年アジア選手権優勝・世界8位のマリド・ムタリモフ(カザフスタン)。

 2008年アジア選手権2位・今年アジア選手権2位のチュルウバト・ジャルガルサイカン(モンゴル)も優勝戦線に食い込めるか。

 荒木田進謙(専大OB)も、2008年世界ジュニア選手権3位、2009年アジア選手権3位の実績をもってメダル争いに食い込みたい。

 
《エントリー選手》
TAYMAZOV Artur(ウズベキスタン、20/07/1979)=2008年北京五輪優勝、2010年世界選手権2位
MASOUMI VALADI Fardin(イラン、10/11/1977)=2010年北京五輪5位、2009年世界選手権2位
MUTALIMOV Marid(カザフスタン、22/02/1980)=2010年アジア選手権優勝、2010年世界選手権8位
JARGALSAIKHAN Chuluunbat(モンゴル、03/12/1984)=2010年アジア選手権2位
TOMAR Rajeev(インド、31/12/1980)=2010年アジア選手権5位
JUNG Yeihyun(韓国、16/06/1987)
LAZAREV Aiaal(キルギス、19/03/1986)
LIANG Lei(中国、03/04/1982)=2008年北京五輪10位
ABDULMALEK Mohammed(イラク、15/11/1987)
YADAV Satendra Prasad(ネパール、27/10/1983)
BAHROMOV Shodi(タジギスタン、30/12/1972)
ATAYEV Rasulguly(トルクメニスタン、02/12/1985)
CHUM Chivinn(カンボジア、20/02/1986)
荒木田進謙(日本、26/03/1988)=2009年アジア選手権3位
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